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京大病院、肺移植手術再開 課題のチーム連携良好

2008.06.18

6月5日、京都大学医学部付属病院で、生体肺移植手術が行われ、手術は成功した。肺移植手術は06年3月の手術ミスをうけて自粛の後、再開1例目となる。

患者は、閉塞性細気管支炎の6歳の女児、ドナーは30歳代の患者の母親。手術では患者の右肺を摘出し、そこにドナーの肺の一部を移植した。患者は術前から人工呼吸器をつけていたため、状態が悪かった。ドナーも通常2人いるのが通例だが1人しかおらず、手術は難しいものだったという。

課題となった医療安全については、術前に十分なシミュレーションを行ったほか、大阪大学手術部の南正人准教授による外部評価も行われた。「術前のチームのありようはよく、術中の連携も良好だった」という。

執刀した呼吸器外科の伊達洋至教授は「新チームにとっての1例目であり、スムーズに行えてチーム一同よろこんでいる。肺移植は術後の管理も重要なのでこれからも患者さんが元気に退院できるよう努力していきたい」と話した。