血液型不適合で生体肺移植 京大病院 世界初(2022.05.16)

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京大医学部附属病院は4月12日、血液型の異なる生体ドナーからの肺移植に世界で初めて成功したと発表した。患者は10代女性で血液型はO型であり、B型の父親とO型の母親からそれぞれ片方の肺の一部分を摘出し移植した。ドナーである両親はすでに社会復帰し、患者は回復して4月11日に退院した。

血液型不適合での移植について、執刀医の伊達洋至教授は同日に開いた会見で「肺の生体移植は10年ほど前から計画してきた」と明かした。肝臓や腎臓については生体移植が実現していたが、肺はそれらの臓器よりも拒絶反応が起こりやすく、血液型不適合での生体移植は困難であるとされていた。この問題を解決するために薬剤を用いると感染症を引き起こしやすいという課題もあった。しかし今回、脳死ドナーが見つかるまで待機できないほど重篤で、血液型の適合するドナーもいない患者が現れ、本人が希望したために肺の生体移植に踏み切った。

日本では脳死ドナーの不足が顕著であり、もう一つの選択肢である生体肺移植はこれまで、血液型の適合する二人のドナーが必要であったためハードルが高かった。今回の手術の成功によって、より多くの患者の救命が期待される。

京大病院の宮本享病院長は「リスクはあったが、これまでの京大病院の経験の蓄積により再生医療の新たな扉を開けると判断した」と振り返った。


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