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収賄罪の元職員を懲戒解雇 工事契約で物品受け取り

2022.04.16

京大は3月25日、収賄罪で有罪判決を受けた工学研究科の元技術職員に対し、懲戒解雇相当の処分を下した。当該元職員は桂キャンパスの設備工事をめぐり、業者から不正に家電製品を受け取ったとして、昨年12月15日に有罪判決が確定していた。

元職員は給排水・空調設備工事を担当しており、2019年10月から21年6月にかけて、業者の選定に際し、電気保守管理会社「デンオーエンジニア」に契約上の便宜を図っていた。その見返りとして、19年11月に当該会社の社員から飲食の接待を受けたほか、20年5月から21年7月まで計6回、総額26万円相当の家電製品9点を受け取ったという。21年8月に逮捕され、11月に懲役1年6カ月、執行猶予4年の有罪判決を受けた。逮捕後の9月に退職したが、今回の処分に伴い大学は、退職金を支給しないことを決定した。

京大は本紙の取材に対し、当該元職員は公判や調査の際に「反省の意を示していた」とした。本件に関して大学は、「このような事態が生じたことは誠に遺憾」だとして、再発防止の取り組みを進め、「教職員として不適切な行為には厳正に対処する」という意向を示した。