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湯川旧宅 京大に寄付 研究者の交流施設に

2021.10.01

京大は9月15日、湯川秀樹の旧宅を寄付されたと発表した。研究者の交流施設として整備するという。京大の方針に賛同した建築家の安藤忠雄氏と(株)長谷工が、設計と施工を無償で担う。

旧宅は1933年築の木造2階建てで、湯川が晩年の約24年間を家族と過ごした。広報課によると、京大が親族から「旧宅を京都大学で活用してほしい」との申し出を受け、安藤氏や(株)長谷工に相談した。8月27日に(株)長谷工が寄付を念頭に旧宅を購入したという。

湯川は京都帝国大を卒業後、1949年に日本人初となるノーベル賞を物理学部門で受賞した。京大基礎物理学研究所長などを歴任した。

旧宅の整備について京大は本紙の取材に、築年数に触れたうえで「残せるものは残し、整備を進める」と説明した。利用方法を検討し、2023年の完成を目指すという。

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【左京区にある旧宅(京大提供)】