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花谷会館 解体される 京大「耐震性能に問題」

2021.09.16

京都大学正門の横にある花谷会館の解体が決定し、工事が8月中旬から始まった。

今年度に入って解体が決定した。理由については京大は本紙の取材に、数年間使用されていなかったこと、老朽化が進んでおり耐震性能に問題があること、通行の多い場所にあり倒壊した場合の被害が甚大になる恐れがあることを挙げた。

花谷会館は、原子爆弾に関する広島での調査中、台風に遭って亡くなった大学院生の花谷暉一氏を偲んで1947年に建てられ、遺族によって寄贈された。以前は喫茶店が営業しており、1960年から京大生協の本部の事務室として利用されていた。しかし耐震基準を満たさないことから2016年に生協本部が移転し、この後は空き家となっていた。

解体作業は8月17日から開始しており、9月末に終了する予定である。京大は「今後、跡地をどのように利用するかは未定」としている。

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【取り壊された花谷会館(2016年撮影)】