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祇園祭 山鉾建て 2年ぶり実施へ 巡行中止も技術継承のため

2021.07.01

八坂神社と祇園祭山鉾連合会は6月17日、今年の祇園祭について、「山鉾建て」を2年ぶりに実施することを明らかにした。昨年に続き山鉾巡行の中止が決まった中、組み立て技術継承を図る。連合会は声明の中で、感染拡大防止の観点から市民や観光客の観覧は控えてほしい、と異例の呼びかけをした。山鉾建てを行うのは、34ある山鉾の保存会のうち18団体。約半数となる残りの保存会は、資金確保や感染対策が困難であると判断し、実施を見送った。

山鉾は、「作事方」と呼ばれる職人が、釘を使わずに縄だけで木材を固定する「縄がらみ」という伝統的な技法を用いて組み上げる。京都祇園祭の山鉾行事は、ユネスコの無形文化遺産に登録されており、使用する山鉾は国の重要有形民俗文化財に指定されている。山鉾巡行の2年連続中止は、大戦の影響で1943年から4年間中止されて以来のこと。

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【2018年の祇園祭の様子】