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京大から創薬ベンチャー 開発コストの削減目指す

2008.05.01

京都大学は4月9日、初の創薬ベンチャー企業「京都コンステラ・テクノロジーズ」(資本金1400万円)を設立したと発表した。医学領域における京大発ベンチャーは、昨年設立の「京都レメディス」に続き2件目となる。

化学物質を効率的に選別し組み合わせるシステムを、奥野恭史・薬学研究科准教授が開発したことがきっかけ。国内ではほとんど取り組まれていない分野であるため、市場性があると判断され、産学連携推進機構「京都大学医学研究科インキュベーション・プラザ」によって企業化された。事前調査でも、多くの製薬会社が興味を示したという。新会社には、奥野准教授も取締役として経営参加する。

新薬開発には現在、1件で500億円以上が投じられるのが相場だが、准教授の手法を用いると大幅な経費削減・時間削減が見込まれる。新会社の業務としては製薬会社の研究受託や、計算ソフトの開発・販売などを進めたいとしている。

村上竜太・同社長は「奥野先生の技術は汎用性が高く素晴らしい」「業界全体を盛り上げてゆくような企業にしたい」と所感を述べた。