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理・教授に停職1年 熊本地震の論文不正で

2019.08.01

林愛明・理学研究科教授を責任著者とする熊本地震に関連した論文に不正が見つかっていた件で、7月23日、京都大学は同教授に対し停職1年の懲戒処分を下した。今年3月に公表された論文不正の調査結果を踏まえ、学内規程に基づき今回の処分が決まった。

不正があった論文は2016年11月に林教授が米科学誌サイエンスに発表したもので、2017年8月に同論文に不正の疑いがあるとの通報が京都大学に寄せられていた。調査の結果、地形図の引き伸ばしや不適切な引用など合計10個の改ざん・盗用が見つかった。いずれも故意とは判断できないが、研究者としてわきまえるべき基本的な注意義務に反したものとされる。調査結果は今年3月に公表された。京大は林教授に対し論文の撤回を勧告し、今年5月3日付で論文は撤回された。