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京都府警 京大生を逮捕 公務執行妨害の疑い

2017.11.16

京大当局が刑事告発か

京都府警は10月31日、京大の学生を含めた2名を公務執行妨害の疑いで逮捕した。2人は今年8月のオープンキャンパス期間中に京大職員へ暴行を加えたとされている。京大当局が刑事告発したとみられる。

逮捕されたのは、京大の学生を含めた2名。11月8日に京都地裁であった勾留理由開示公判によると、京大の学生は8月9日、オープンキャンパスが開催されていた本部構内にて、「警備」を目的として、学外者の勧誘行為や迷惑行為に対してプラカードを掲げていた職員ともみ合いになった。そして職員がラグビーのタックルのような姿勢で学生へ突っ込んだ際に京大の学生が職員の首付近を右手で押さえつけたとされている。また、同じく逮捕された学生は、8月10日の早朝、正門付近の立て看板を撤去していた職員の左足を蹴ったとされている。

2人の逮捕に関して、学生担当理事・副学長の川添信介氏は、京大公式サイト上の学生意見箱に寄せられた質問への回答(11月6日付)のなかで、「学内におけるしかるべき過程を経て」京大として告発することを決定したことを公表している。また、10月31日に公式サイトで京大当局は「捜査に協力する」意向を明らかにしている。そして実際に、証拠提供といった捜査機関への協力を行っている。11月8日に京都地裁であった2人の勾留理由開示では、暴行を加えた証拠として、現場付近で職員が撮影した動画の一部が挙げられていることを、裁判官が明らかにした。

また、本件に関して、10月31日に熊野寮への家宅捜索があり、ビラなどが押収された。熊野寮では、機動隊が午後1時すぎに機動隊が令状の提示なく正門から侵入し、玄関から寮内の捜索場所までを占拠し封鎖した。警察は、一部の部屋を寮生の立ち会いなくの捜索したほか、寮生の顔写真を突然撮影するなどした。午後2時半ごろになって初めて、寮生の立会人に令状を提示した。

2人は逮捕後、勾留された。2人の勾留は、行動歴や「任意での出頭が見込めない」ことから「逃亡すると疑うに足りる相当な理由がある」ためだとされている。