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百万遍に留学生宿舎新設  元府警の寮跡地に 府と京大が協定結び整備へ

2017.06.01

留学生宿舎の新設に向けて、京都大学は百万遍の府警寮跡地を府から借り入れる。5月29日、府と京大は留学生受け入れに関する協定を締結し、宿舎の整備や地域交流の促進など、留学生の受け入れ体制を協力して拡充することで合意した。留学生向けの宿舎確保を課題としている京大が府に働きかけ、締結に至った。宿舎は2019年秋の建設を目指す。

京都大学は京都府警青雲寮の跡地を年間約500万円で賃借し、新たな留学生宿舎の建設を進める。新設の宿舎は、京大が所有権を保持し、民間に建設や運営を委託する。6月以降に、事業を委託する業者を公募、10月までに選定する。青雲寮の解体や新宿舎建設のための埋文調査は京大が担う。

新宿舎の部屋数は約50室、家賃は吉田国際交流会館の約3万8千円を目安に今後検討するという。入居者には約6畳の個室が割り当てられ、トイレ・シャワーは共用で、入居者が交流するための共用スペースも設けられる。設計の詳細は、委託業者を決定後検討する。京大の国際協力サービスオフィスが年2回募集を行い、抽選で入居者を選抜する。府との協定に基づいて他大学に所属する留学生にも5室程度が割り当てられるが、所属大学の推薦が必要で、若干家賃が割高になるという。

現在京大は、吉田・修学院・宇治などに5棟417室の外国人宿舎を保有している。一方、京大への新規入学留学生は毎年約800人であり、宿舎を十分には提供できておらず、宿舎の拡大・整備に取り組んでいる。新宿舎建設のため、府有地の青雲寮跡地の賃借を申し入れたところ、京都府から協定締結を提案された。