ニュース

入寮案内配布妨害再び 職員が冊子を回収

2017.05.01

入学試験が実施された2月25・26日、学内で入寮募集要項を配布していた吉田寮生が大学職員によって干渉を受けたことが分かった。入学試験期間中に学内やその周辺でのビラ配布・営業勧誘を禁止する文書が山極総長名義で発表されていたことが原因とみられる。なお、同様に学内で入寮案内を配布していた熊野寮・地塩寮生は妨害を受けていない。

吉田寮は24日から27日にかけて受験生に対し入寮案内を配布した。25日の朝、北部構内と病院西構内で配布を行っていた寮生に対し京大職員が配布を中止するよう要請してきたという。特に病院西構内では、職員が入寮案内を受け取った受験生に対して「これは受験には必要ないから回収する」などと呼びかけ、実際に案内を一冊回収した。北部構内でも、配布していた寮生に対し職員が「構内でのビラの配布が許されているのは生協だけということになっている」と言って配布の中止を促した。入試期間中の学内でのビラ配布や営業勧誘の自粛を要請する文書が山極総長名義で発表されており、その中に「受験者および本学関係者以外の入構」を禁じる内容が新たに追加されている。

昨年も同様に入試期間中の活動を規制する文書(以下「文書」)が川添理事名義で発表されており、二次試験当日には吉田寮・熊野寮生が入寮案内配布の妨害を受けた。これに対し昨年3月7日、熊野寮自治会は山極総長、川添理事に宛てた要求書を提出し「文書」および2016年1月27日付山極総長名義の「掲示第四号」(「文書」と同趣旨)の白紙撤回と今後妨害行為を行わない旨の徹底を要求した。その後、2016年4月1日付で川添理事名義の「平成29年度学部一般入試においては、入寮募集の要項の配布を認めることとし、その旨を構内警備に当たる教職員に周知する予定である。」という文書が発表されたが、これは厚生課職員を介して熊野寮自治会にメールで送信されてきたものであり、熊野寮に対してのみ出されたものとみられる。熊野寮自治会はこの文書に対し、要求書の趣旨である「白紙撤回」に触れていない点で回答として不十分であるとし、昨年4月18日に厚生課職員を通じて再び抗議した。なおそれ以降、当局からの回答はない。