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スーチー氏に名誉博士号

2016.11.16

京都大学は3日、学術文化に寄与したとしてアウンサンスーチー氏に名誉博士を授与した。稲盛財団記念館にて授与式が開催され、スーチー氏のほかに、山極寿一・京都大学総長や京都大学の学生らが出席した。

ミャンマーにおける自由と民主主義に半生を捧げることで、京都大学の基本理念である「自由と調和」に貢献したとして、名誉博士が授与された。スーチー氏は、1985年に京都大学東南アジア研究所(当時は東南アジア研究センター)の外国人研究員に就任。9カ月の滞在期間中、父でありミャンマー独立の英雄とされるアウンサン将軍の研究に従事した。

授与式でスーチー氏は「学術における貢献はないが、受賞できて光栄だ」と述べ、引き続きミャンマーの民主化に向け努力していくと語った。また山極総長は、「京大として人材育成に尽力したい」と、ミャンマーに学術面で支援していくことを表明した。

ミャンマーからの留学生で農学研究科に所属するボーサンさんは、「今回のスーチー氏訪問は、両国のきずなをより一層強めるものだろう。将来は母国に帰って、ミャンマー政府の官僚になって京大で学んだことを還元したい」と語った。(遑)