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生涯メールサービス開始 卒業・退職後も利用可能

2016.02.16

京都大学は、主に卒業生や修了生に向けた無料の転送専用メールサービス「京都大学生涯メールサービス」を開始した。卒業・退職後も利用可能なメールサービスで、大学から学生や教員への連絡を生涯にわたって可能にするほか、同窓生どうしでも生涯使える連絡先として交流に役立ててもらうことが狙いという。2月初頭には在学生へのアドレス送付が完了しており、卒業生等への送付も段階的に進められていく。

生涯メールサービスは転送機能のみを有し、メールの保管機能などは無い。任意のメールアドレスを転送先に登録することで、生涯メールのアドレス宛に送られたメールがそこへ転送される仕組み。アドレス変更などによる連絡の途絶を防ぐため、2つ以上のアドレスを登録することが求められる。

生涯メールの具体的な用途として、同窓会やイベントの案内をはじめ、同窓生どうしの長期的な連絡先、大学の業務向上を目的とするアンケートの実施、などが挙げられている。また、「京都大学メールマガジン」などの情報配信サービスを生涯メールサービスに統合することも検討しているという。

次年度以降、新入学部生や外部からの新入大学院生は入学後に、KUMOIアドレスとあわせて生涯メールアドレスを配布される。配布はKUMOIアドレスが完全に行きわたる5月ごろになる見込み。約40万人に上ると見られる既卒生に関しては大学が連絡先を把握していない場合が多いため、自分から利用の申請をしてもらう必要がある。大学は公式HPやFacebook、同窓会を通してサービスの周知をしていくという。既卒生の利用申請の受け付けは来年度6月以降に開始される。現職の常勤教員や職員にもアドレスは発行される予定だが、時期はまだ決まっていない。なお研究生や特別聴講学生、短期交流学生、科目等履修生など非正規生とされる者は利用対象外となる。

既卒生になりすました第三者が不当に生涯メールアドレスを取得するおそれがあるため、既卒生がサービスの利用登録をする際には免許証等の身分証の提示が求められる。