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火山天文台、絵葉書の販売を開始 NPOが支援よびかけ

2007.11.01

NPO法人花山星空ネットワークが、運営費をまかなうために絵葉書販売を開始するとともに、寄付や賛助会員(年会費3万円)を通じての支援を呼びかけている。

同NPOは、京都大学大学院理学研究科の付属施設である花山天文台(京都市山科区)で、天体観望会や見学会、及び講演会を定期的に開催し、天文学をはじめとする自然科学の普及を推進することを目的に昨年立ち上げられ、1月の設立総会を経て6月に正式なNPO法人となった。今年既に4回天体観望会をひらき、毎回盛況を博しているが、NPOの会員が100人程と少なく、会費でまかなえる費用もそれほど多くないので、会そのものの運営が厳しい状況となっている。

また、小中学校などからの見学会や講演会の申し込み件数が年々増加しているが、天文台の職員が10人にも満たず、しかもそのほとんどが非常勤講師という状況のため、十分な受け入れがなされていないという。

そこで今回天文台の風景などを収めた絵葉書(3種類あり、そのうち2種が5枚組500円、もう1種が6枚組600円)を売り出し、賛助会員などのかたちで支援をしてくれるよう呼びかけた。絵葉書は毎回の観望会の他、京大生協各店でも販売される予定。その他正会員(年会費3000円)は、指導者養成講座に、準会員(年会費1000円)は、観望会に優先的に参加できる。

来年4月からは京大博物館での展示も企画されており、それまでにはしっかりとした組織体制、事務処理システムを構築したい考え。

花山天文台台長で、このNPO法人の副理事長でもある柴田一成氏は、「せっかく市民の税金で成り立っている花山天文台をこのまま活用しないのは非常にもったいない。是非一般の方々に広く利用していただきたい」と話した。花山天文台は、現在使用されているものでは日本最古(97年前に製造)となる口径18cmの屈折望遠鏡の他、日本で2番目に大きい口径45cmの屈折望遠鏡を備える。11月10日に今年第5回目となる天体観望会開催を予定している。

花山天文台天体観望会、NPO法人花山星空ネットワーク、花山天文台絵葉書についての申し込み、問い合わせは、電話:075(581)1461、電子メール:hosizora@kwasan.kyoto-u.ac.jpまで。