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固体?流体? 粉体の未知性を知って 第7回サイエンスカフェ

2007.11.01

10月20日、カフェ進々堂(今出川通)で第7回サイエンス・カフェin京都「つぶつぶのぶつり」が催された。粉体物理学を専門とする稲垣紫緒さん(理学研究科研究員)をゲストに、市民らがコーヒー片手に粉体の性質について学んだ。

「ゴマ塩は、なぜ瓶のなかでゴマと塩に分離してしまうのでしょう?」身近な現象から液状化現象まで、稲垣さんがやさしく説明する。ビーズを充満させた容器を握ると、縮むはずが膨らんでしまうのには、参加者もびっくり。参加した大学生(21)は「(教材の)ペットボトルを振動させると、なかの粉体に埋もれていたピンがひょっこり浮き上がってきたのが印象的。理屈より体験で理解できますね」と感想をもらした。

稲垣さんは最後に「時には固体として、時には流体としてみなすことができる粉体は、まだまだ未知の分野」としながらも、「百年前も、百年後も、いつも本当である理由をみつけたい」と研究の抱負を語った。

《本紙に写真掲載》