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大学院の「壁」緩和へ 東大・早慶と協定結ぶ

2008.01.16

昨年12月25日、京都大学と東京大学・早稲田大学・慶應義塾大学は、院生がお互いの大学院で学んだり研究したりすることができる協定を結んだ。今年4月から運用を始める。

対象は4大学の修士課程・博士課程に在籍する院生で、希望する大学院で「武者修行」することができる。授業料は所属大学のみに払い、「修行中」の単位取得も可能。期間は最大1年を原則とするが、博士課程の院生については2年まで延長できるものとする。

実際の運用においては、各大学の研究科どうしで事前に協議し、了承したうえで院生を派遣しあう。院生には特別な学生証を発行し、図書館利用などにおいて「修行先」の学生と同様の利便性が確保される見込み。

今回は4大学に留まるが、希望する大学が今後でてくれば拡大する方針。4大学の院生数は約3万6千人で、全国の院生の約1割に及ぶ。

小宮山宏・東大総長が昨夏呼びかけたのを発端として連携に至った。政府の教育再生会議では当時、各大学の内部進学率(学部から同系列の大学院への進学率)を3割に抑制するなど、大学間の人材に流動性を持たせる方向で検討していた。

《本紙に写真・各大学トップのコメント掲載》