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医学部学生会館が竣工 資金不足のなか建設

2011.03.05

2010年11月14日、医学部学生会館の竣工式が開かれた。京都大学医学部教育研究支援基金(KMS・FUND)が支援事業として建てた。同会館は4階建てで24時間利用可能。学生の課外スペースや自習スペースとして使われている。

KMS・FUNDは医学部・医学研究科生の研究・教育の支援を目的として2007年3月に設立。背景には大学法人化によって京都大学そのものの予算が削減されていることがある。主な事業は今回の学生会館の建設だが、今後も資金が捻出でき次第、設備投資などの事業に充てる。その他にも、研究奨学金事業なども展開している。

芝蘭会館の西隣にあった学生厚生施設が耐震面と安全面において不安があったため、KMS・FUNDは「大学の要は人材であり、その安全を確保するべき」として、設立以来在校生やその保護者、卒業生に対して学生会館建設のための寄附を募っていた。当初は10億円の資金を集める予定だったが、2010年春までに集まったのが2億円だったため、規模を縮小して計画を実行した。そのためエレベーターを初めとした一部の設備が未整備になっている。これらの設備については、予算の都合がつき次第設置していく。さらに、京都大学から8000万円の運営費交付金を借り入れており、5年間で返済する計画だ。KMS・FUND事務局によると、「寄附は年々減りつつあり、今後は企業等にも働きかけたい」とのこと。

《本紙に写真掲載》