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行政刷新会議、事業仕分け第3弾を実施 総長ら声明「不十分な議論」

2010.12.13

行政刷新会議は11月15日から「事業仕分け」の第3弾を行なった。最終日となった18日にはグローバルCOEや博士課程教育リーディングプログラムなどの大学関連事業が「再仕分け」の対象となり、国会議員と民間の有識者で構成される「仕分け人」と、対象事業の関係者による議論が繰り広げられた。

今回の「再仕分け」の結果で、大学教育質向上推進事業(大学教育・学生支援推進事業)、大学生の就業力育成支援事業、地域・社会の求める人材を養成する大学等連携事業(大学教育充実のための戦略的大学連携支援プログラム)が「廃止」、博士課程教育リーディングプログラム、大学の世界展開力強化事業が「見直しを要する」とされた。グローバルCOEは「事業仕分け第1弾の評価結果(予算要求の3分の1縮減)が反映されていない」とされ、「事業仕分け第1弾の評価結果の確実な実施」が求められた。また国際化拠点整備事業は「一旦廃止し、組み立て直す」ことが要求された。

今回の事業仕分けの結果を受け、大学側は国際化拠点整備事業が「再仕分け」の対象となったことに関し、事業に採択された13大学とともに、国際化拠点整備事業(グローバル30)が中断されることなく必要な予算措置がなされるよう要望する共同声明を発表した。また25日には京大、東京大、早稲田大など11大学の総長(学長)らが、管直人総理大臣宛ての緊急提言を発表。今回の結果を「限られた視点からの短時間での議論」によるものであるとし、「政府が高等教育や科学技術を軽視しているというメッセージを発信し、国内外の研究者や学生を失望させることになる」と、政府の姿勢を批判した。そのうえで、仕分け結果の見直しや、大学への交付金・補助金、設備の拡充を求めた。

《本紙に表掲載》