京大とグーグル AI活用で協定 先端研究から授業の予復習まで
2025.10.16
京大とグーグル・クラウド・ジャパン合同会社は9月19日、グーグルの人工知能(AI)活用を軸とした包括連携協定を締結した。同社のAI「ジェミニ」などを研究力強化や人材育成、大学のDX推進に役立てる方針。具体的な支援内容や開始時期については調整中だという。
DX(デジタル・トランスフォーメーション)とは、デジタル技術の活用により制度や組織を変革すること。本協定は、グーグルのAI・デジタル技術で、▼分野横断的な研究の推進▼研究データの再利用性の向上▼学生・教職員のデジタル技能取得▼教職員の事務の効率化などを支援することを目指す。学生は、履修登録や授業の予習復習、研究室選び、就職活動など、学生生活のあらゆる場面で支援を受けられるようになるという。
AIは便利な反面、学生自身による主体的な学びに繋がらないとの懸念もある。例えば、京大の湊長博総長は23年4月の入学式で、文章を書くことには「自分の思考や心理を見つめ、それが他者にも理解可能なものかどうかを検証するプロセス」があるとし、現況のAIの自動文章作成には「重要な検証プロセスが欠けている」と指摘した。この点について京大は6日、本紙の取材に対し、学生自らがAIの限界や可能性を「自ら考えることが大切」と述べた。本協定でも、公正かつ信頼性の高い形でAIを活用できる研究者を育てることを目標とする。
京大は近年、「DX推進室」を設置するなど、DXに力を入れている。京大とグーグルは2021年にも、医学研究科・附属病院のDXに関する協定を締結した。今回の協定はこれを「発展させるもの」との位置づけだという。
京大は本協定後も、「特定の1社に全面的に依存する計画はない」とする。教職員用の業務ツールでは、既にグーグルやサイボウズ社のサービスが使われている。また、23年からは京大とマイクロソフト社の包括契約により、学生・教職員が同社のソフトを個別負担なく利用可能となっている。23年には事務作業のDXを進めるため、総額約9千万円のコンサルタント契約を株式会社SHIFTと締結した。
京大は、授業資料の配布に用いられる学習管理システム(LMS)「PandA(パンダ)」に代わる新たなLMSを26年2月に導入すると発表している。京大によると、新しいLMSと本協定は「直接的に関係しない」が、グーグルのサービスが新しいLMSを「補完する用途で活用できるかは検討中」だという。
DX(デジタル・トランスフォーメーション)とは、デジタル技術の活用により制度や組織を変革すること。本協定は、グーグルのAI・デジタル技術で、▼分野横断的な研究の推進▼研究データの再利用性の向上▼学生・教職員のデジタル技能取得▼教職員の事務の効率化などを支援することを目指す。学生は、履修登録や授業の予習復習、研究室選び、就職活動など、学生生活のあらゆる場面で支援を受けられるようになるという。
AIは便利な反面、学生自身による主体的な学びに繋がらないとの懸念もある。例えば、京大の湊長博総長は23年4月の入学式で、文章を書くことには「自分の思考や心理を見つめ、それが他者にも理解可能なものかどうかを検証するプロセス」があるとし、現況のAIの自動文章作成には「重要な検証プロセスが欠けている」と指摘した。この点について京大は6日、本紙の取材に対し、学生自らがAIの限界や可能性を「自ら考えることが大切」と述べた。本協定でも、公正かつ信頼性の高い形でAIを活用できる研究者を育てることを目標とする。
京大は近年、「DX推進室」を設置するなど、DXに力を入れている。京大とグーグルは2021年にも、医学研究科・附属病院のDXに関する協定を締結した。今回の協定はこれを「発展させるもの」との位置づけだという。
京大は本協定後も、「特定の1社に全面的に依存する計画はない」とする。教職員用の業務ツールでは、既にグーグルやサイボウズ社のサービスが使われている。また、23年からは京大とマイクロソフト社の包括契約により、学生・教職員が同社のソフトを個別負担なく利用可能となっている。23年には事務作業のDXを進めるため、総額約9千万円のコンサルタント契約を株式会社SHIFTと締結した。
京大は、授業資料の配布に用いられる学習管理システム(LMS)「PandA(パンダ)」に代わる新たなLMSを26年2月に導入すると発表している。京大によると、新しいLMSと本協定は「直接的に関係しない」が、グーグルのサービスが新しいLMSを「補完する用途で活用できるかは検討中」だという。
