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京大病院 小児科がセラピードッグ導入 定期訪問で患児の心をケア

2025.10.01

京大病院 小児科がセラピードッグ導入 定期訪問で患児の心をケア

セラピードッグとふれあう患児

京大病院小児科は9月から、日本動物病院協会(JAHA)のプログラムに基づき、人々に癒しや支援を提供する「セラピードッグ」の定期訪問活動を導入した。小児病棟における療養環境の向上と心理的ケアの強化が狙い。セラピードッグの導入は、関西の小児がん拠点病院としては初めての試みとなる。

京大病院小児科は患児やスタッフからの要望をきっかけに、半年ほど前からセラピードッグ導入の検討を開始した。衛生面の問題の解決などに着手し、最終的には京大病院がJAHAの賛助会員となることで定期訪問が実現した。今後、1~2か月に1度、病院にセラピードッグが訪れる。

9月3日には病棟内のカンファレンス室で、小児科入院患児がセラピードッグ2頭と初めてふれあった。患児はイヌを撫でる、膝に乗せるなどを体験。はじめは緊張した面持ちだったが、人懐っこいイヌの一挙手一投足にふれ、しだいに頬を緩めていた。滝田順子小児科長は、「セラピードッグとのふれあいを通して、患児が治療やリハビリのモチベーションを得てくれれば」と期待を込めた。