ニュース

吉田南に生理用品を常設 試行設置受け8月から

2025.10.01

吉田南に生理用品を常設 試行設置受け8月から

各部局の常設箇所

8月1日より、吉田南図書館や国際高等教育院など吉田南構内の計11か所に生理用品が常設された。京大によると人事部ダイバーシティ推進室の試行設置を受け、建物を管轄する部局の判断で開始したという。同様に理学研究科が11か所、工学研究科が吉田と桂の計59か所に設置する。京大は、今後も設置の判断は各部局に委ねるとしながらも、大学本部が一部費用を支援する方針を示した。

3月から5月まで、ダイバーシティ推進室は株式会社トーカイの協力を得て、吉田南構内と理学研究科・工学研究科が管轄する計124か所のトイレにサニタリーボックスと生理用品を設置した。同時期に実施したアンケートでは、「実際に助かった」「安心感がある」「周りが男子ばかりで借りる人がいない」という声が寄せられ、大半は「歓迎の意」を示すものだったという。

終了後、建物を管轄する部局が試行設置の結果と必要となる費用を踏まえて常設箇所を選定した。ダイバーシティ推進室は、本格設置に至ったことは「大変意義深い」と述べた。今年度、大学本部が設置支援を希望する部局を公募し、11月初旬までに予算内で支援部局を決定する。なお、女性卒業生の同窓会組織「ここのえ会」から一部支援を受けたという。

附属図書館でも


附属図書館は、日本カルミック株式会社の協力を得て、7月から試行設置を行っている。利用者が増加する7月〜8月の試験期間に合わせて設置を始めた。提供された生理用品がなくなり次第、配布は終了する。今後の設置は、継続性や予算、運用方法を視野に入れて検討するという。