〈インタビュー〉声で伝える京大のイマ 京都大学放送局に潜入!
2025.06.01
『今日も京都てAモーニングを』のMCを務める、京都大学放送局局長の内尾さん
ラジオ収録を体験
5月上旬の休日。ラジオ番組「今日も京都てAモーニングを」に出演する筆者と(史)を出迎えてくれたのは、京都大学放送局の局長を務める内尾陽生さん(総人・3)。内尾さんの案内で吉田南構内の部室へ向かうと、8畳ほどの部屋にはマイクなどの収録機材のほか、ゲーム機や冷蔵庫、電子レンジが置かれていた。収録スタジオというより、音響マニアの自室に入り込んだような気分だ。MCの内尾さんの他に局員の姿は見えない。数名の局員で制作しているものと予想していたが、「ゲストを呼ぶ実際の収録を除き、内容決めから編集まで、今のところラジオ制作は僕1人でやっています」と内尾さんはさらりと答えた。
マイクを置いたこたつに腰を下ろし、いよいよ収録へ。収録の流れの確認と雑談の後、内尾さんのコールがかかった。「それでは始めます。5秒前、4、3、2――」
「ここは、京都市内のとある喫茶店。モーニングの時間には、毎日大学生がやって来るようで……」
MCの内尾さんにインタビュー
ラジオ収録後、内尾さんにラジオ制作や放送局の活動についてお話を伺った。
◆ラジオはどう作る?
―ラジオの具体的な制作過程は。
まずはゲストを決めます。基本的には局員と2人で喋っていますが、兼サー先の後輩や高校の友達など、MCの知人を呼ぶこともあります。人選が決まったら、ゲストの属性や好きなものに応じ、「読書」や「アニメ」など話す内容を決めます。この間は僕とゲストの方が新年度に引っ越しをしたので、「引っ越し」をテーマに30分話しました(笑)。
部室での収録後は編集に入ります。BGMの追加や尺の調整、ノイズ除去を2時間程度で行います。放送の1週間前に、完成したデータをインターネットラジオ局の「RadiCro」に送り、次週月曜日の朝8時から30分間放送されます。自転車操業なので、内容を考え始めてから実際に放送されるまで、大体10日くらいです。
―MCの仕事のやりがいは。
元々ラジオが好きなので、MCはすごく刺激的です。色んなゲストの方とお話するのも楽しいです。
―逆に、大変な点は。
4月に先輩からMCを引き継ぎ、まだ試行錯誤の段階なので、1回きりのラジオ収録にはなかなか慣れません。失敗しても録り直しはできないので、ただ聞くのと実際に話すのでは全然違うと感じます。今は編集中に音声を聞き、1人で反省会をしています。
事前に内容を考えても、収録中に話が脱線することもあります。収録内容が事前の想定から外れても、どこまで番組として上手くやるか、という点は難しいです。
―ラジオのこれからの展望は。
もう少ししたら、新入局員をゲストに呼びたいです。「音楽月間」を設定し、その月は音楽系サークルの学生を集中的に呼ぶなど、回を跨いだシリーズものも構想しています。
◆7年連続優勝へ
―放送局の現在の局員数は。
京大生が10名、他大学の学生が5名ほどです。今年は新入生が5名入局してくれました。
―局長として心がけていることは。
自分が皆を引っ張っていくのではなく、皆が自由に楽しく活動できる場を作るのが仕事だと思っているので、主にスケジュール管理やコンテスト・依頼の告知などをしています。
―局全体ではどのような活動を。
京大放送局は制作・機材部門と、アナウンス・朗読部門の2つに分かれています。普段、制作・機材部門はラジオ制作、アナウンス・朗読部門はイベントの影アナや司会などの活動をしています。このほか、8月〜12月までの「NHK全国大学放送コンテスト」に向けた活動も行います。局全体がここでの優勝を目標に1年間頑張っている側面もあり、Nコン前は部門を問わず協力して作品を制作します。
―どんな作品を制作するのか。
全部で6部門あるNコンのうち、放送局ではアナウンス部門、朗読部門、ラジオドラマ部門など、主に音声系の部門に出場しています。アナウンス部門は「大学や地域のニュース」がテーマで、身の回りのニュースを取材して原稿にまとめ、アナウンスします。昨年は京大の銭湯サークルを取材した先輩が優勝しました。
―局全体の今後の活動の展望は。
今年は新入局員が色々なきっかけで入ってくれました。最近ではバスが好きな局員が「京大からバス1本で行ける観光地を動画に収めたい」と話していました。パソコン上での音楽制作が趣味の新入局員もいて、編集にも参加してもらいたいです。各々のパーソナリティを生かし、これまで以上に自由な活動をしていきたいと思っています。
Nコンも6年連続どこかの部門で優勝しているので、7年連続に何としても繋げていきたいです。
―ありがとうございました。
壁に掛かるいくつもの表彰状を見やり、表情を引き締めた内尾さん。京大放送局は音で、京大新聞は文字で、これからも学内外の声を届け続ける。(晴)

