京大オケ 安定感ある演奏で底力を見せる 第216回定期演奏会
2025.02.16
京都大学交響楽団(京大オケ)は1月14日に京都で、16日に大阪で第216回定期演奏会を開催した。客演指揮はキンボー・イシイ氏で、全3曲が演奏された。
客演指揮は当初、東京交響楽団の常任指揮者などを務めたベテランの秋山和慶氏が担当する予定だった。しかし、秋山氏は演奏会の直前に転倒して入院。27日には所属事務所から秋山氏の急逝が発表された。秋山氏は2021年の定期演奏会でも客演指揮を務める予定だったが、コロナ禍の影響で演奏会そのものが中止されていた。
京大オケは急遽、ヨーロッパを中心に様々なオーケストラで指揮を務めるキンボー・イシイ氏を客演指揮に迎えることになった。プログラムは変更せず、1曲目はベートーヴェン「プロメテウスの創造物」、2曲目はリストの交響詩「ハムレット」で、3曲目はサン・サーンスの交響曲第3番「オルガン付き」。指揮者変更という突然の事態にも動揺を感じさせず、圧倒的な練習量に裏打ちされた安定感のあるものだった。もちろん、学生オケらしい情熱も忘れられていない。そのことは「プロメテウスの創造物」の冒頭フォルティシモだけでよく伝わってきた。
パイプオルガンが参加するサン・サーンスの3番も印象に残った。第1楽章にはよく知られたざわめくような主題が存在する。ジュエリーショップのCM伴奏としても知られるこの主題が、それぞれ粒立った弦楽と統一感のある木管の掛け合いによって心地よく聞けた。
京大オケの次回公演は6月の第217回定期演奏会で、京都と高槻の2公演が開かれる。客演指揮には飯森範親氏を迎え、曲目は未定。(涼)
客演指揮は当初、東京交響楽団の常任指揮者などを務めたベテランの秋山和慶氏が担当する予定だった。しかし、秋山氏は演奏会の直前に転倒して入院。27日には所属事務所から秋山氏の急逝が発表された。秋山氏は2021年の定期演奏会でも客演指揮を務める予定だったが、コロナ禍の影響で演奏会そのものが中止されていた。
京大オケは急遽、ヨーロッパを中心に様々なオーケストラで指揮を務めるキンボー・イシイ氏を客演指揮に迎えることになった。プログラムは変更せず、1曲目はベートーヴェン「プロメテウスの創造物」、2曲目はリストの交響詩「ハムレット」で、3曲目はサン・サーンスの交響曲第3番「オルガン付き」。指揮者変更という突然の事態にも動揺を感じさせず、圧倒的な練習量に裏打ちされた安定感のあるものだった。もちろん、学生オケらしい情熱も忘れられていない。そのことは「プロメテウスの創造物」の冒頭フォルティシモだけでよく伝わってきた。
パイプオルガンが参加するサン・サーンスの3番も印象に残った。第1楽章にはよく知られたざわめくような主題が存在する。ジュエリーショップのCM伴奏としても知られるこの主題が、それぞれ粒立った弦楽と統一感のある木管の掛け合いによって心地よく聞けた。
京大オケの次回公演は6月の第217回定期演奏会で、京都と高槻の2公演が開かれる。客演指揮には飯森範親氏を迎え、曲目は未定。(涼)