吉田寮改築、予算見通し立たず 焦点は新A棟と食堂(2009.06.01)

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5月28日、文学部新館第3講義室にて、西村周三副学長、川添信介第3小委員長らと吉田寮生らが団体交渉を行った。西村副学長は焼け跡への新築を計画している「新吉田寮A棟(以下新A棟)」に関して、吉田国際交流拠点施設との合築による政府予算の使用は難しい状況にあることを伝えた。

4月20日に大学当局が提示をした案では、学術情報メディアセンター南館西隣の現テニスコートに「吉田国際交流拠点施設」を、現「焼け跡」=1996年に吉田寮食堂及び学生集会所の一部が火災焼失した後、残った広場で、学生の自主活動に現在利用されている=に新A棟を建設する、としていた。

また両者を1つの建物として扱うことで、寮建設についても国の予算の使用を狙い、予算が下りた場合2010年1月には設計を行い、同年夏から工事を開始、2011年春のオープンを目指していた。吉田寮自治会側も、「新寮の形態にもよる」としながらも新A棟建設に向け前向きな姿勢を見せていた。

5月18日には吉田寮食堂で当局・寮自治会間の予備折衝が行なわれ、その場で①新A棟建設と、現吉田寮施設の存廃については別の案件として交渉を進めていくこと。②新A棟が完成した場合、現吉田寮生を強制的に移住させないこと。③文部科学省への概算要求に間に合わせるため、6月5日までに新A棟の大まかな形態について当局・寮自治会で合意を結べるよう交渉を進めること。の3点が確認された。

吉田寮食堂 存続なるか



大学当局が提示をした新A棟案では、建設予定地に食堂も含まれており、その取り壊しが想定されている。

しかし、吉田寮の食堂・厨房は1982年の機能停止以来、寮自治会の集会だけではなく、劇団やバンドなど各種サークル・団体の活動の場としても使用されており、学生の課外活動スペース確保の点でも、その存廃が懸念されている。18日の予備折衝では食堂・厨房使用者一同が西村副学長に食堂・厨房施設の存続を求める「要望書」と、寮食堂を取り壊さない場合でも新A棟建設は可能、とする「調査書」を提出した。

これについて西村副学長は食堂を残したかたちでの新A棟建設も考えるとしながらも「費用的な面などで、やはり存続は難しいのではないか。その場合は代替スペースで、ということになるだろう」と述べている。

ただ、木造の吉田寮食堂・厨房は、歴史を感じさせる独特な雰囲気があり、それはたとえ代替スペースが新築されても再現不可能なものである。こうした貴重な場を失うことは文化的な損失ではないだろうか。(魚)




※新吉田寮A棟
1996年に吉田寮食堂及び学生集会所の一部が火災焼失した後、残った広場「焼け跡」=学生の自主活動に現在利用されている=に新吉田寮A棟を建築することが大学当局から提示されている。

現吉田寮に居住する全寮生が移転できるよう、現吉田寮の定員147名より新A棟の収容人数を多くする。

4月20日の予備折衝で西村副学長は「一定の比率で留学生も居住できる」とし、「北側テニスコートに建設予定の国際交流拠点と新A棟を合築ということにすれば、国の予算を使える。国際交流拠点と新A棟は一体に整備を進めたい」としている。

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