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名誉教授の業績知って 森下正明氏偲ぶ記念館

2008.06.18

5月25日、百万遍ちかく(左京区田中飛鳥井町101)に「森下正明研究記念館」が開設された。個体群生態学研究の先駆けである森下正明・京大名誉教授を偲び、森下邸跡地のマンション「エスパス百万遍」1階部分に設けられた。森下氏の甥・丸山政行さんが手がけた。

記念館では、同氏の略歴や研究業績などを紹介するパネル、論文やコンパスなどの研究遺品約20点を展示。ガラス張りの一角からは、森下邸の庭にあった石灯籠などが望め、邸宅の光景を残す工夫が施された。

森下氏は日本で動物個体群生態学を確立し、生物の分布様式を示す「Iδ指数」などを考案。九州大で小野勇一氏、京大で梅棹忠夫氏、川那部浩哉氏などの生態学者を育てた。「モリシタケアリ」など3種の蟻に献名されている。

《本紙に写真掲載》