君はどこで勉強する? 自習室特集(2010.07.01)

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じめじめとした梅雨の時期もやっと終わりにさしかかり、夏休みもすぐそこまで迫っている。だが重大な問題が残っているのを忘れてはいけない。そう、期末試験だ。サークルの合宿や帰省をまだかまだかと心待ちにしていた方には余計なことを思い出させてしまい、申し訳ないことをした。だが、期末試験を無事終わらせないことには平穏なる夏休みはやってこないのだ。留年したいという奇異な輩でもない限り、勉強した方がいいだろう。

さて勉強というとそろそろ、クーラーの効いた涼しい環境で集中しようと図書館に通う者は増え、ペンを走らせる音にも気を遣うほどの緊張感が漂うだろう。しかし座れる人数にも限りがある。この時期、図書館は人で溢れかえり、せっかく勉強しに行ったのに席が無くてすぐに帰るはめになったというのはざらに聞く話だ。中には席が空くのを狩人のように目を光らせ狙っている輩もいるかもしれない。だが大学で勉強できる場所というのは図書館だけではない。広いキャンパスの中には知っている人が少ない穴場も数多くある。今回、私たちはそんなマイナーな勉強場所を探し、実際に勉強をしてその快適さを調査した。図書館に席がないと嘆いている人の参考になれれば幸いである。(編集部)

Student Research Room

京大に来て1年以上が経つが、やはりまだ学内のことにはそれほど詳しくない。今回訪れた吉田南キャンパスローソン横の自習室、Student Research Roomにしても、この企画が持ち上がるまで私は全くその存在を知らなかった。

4時限目終了後、一休みしてからStudent Research Roomへとおもむく。室内はとても静かできれいだったが、空っぽの本棚がなぜかそこいら中に置いてあるのが気になった。人の数もまばらで、席数63に対して使用者は私を入れても13人。8割近くが空席という計算だ。自習室24とのあまりの違いに驚いたが、私と同じくこの場所の存在をそもそも知らない人が多いのかもしれない。

男性用便所の真横にある席を確保し、百マス計算にトライした。フタ桁割るヒト桁の割り算(余りあり)百題を解き終えるのに7分18秒。遅い。いまさらながら自分の知能指数の低さを思い知ることになった。何分間か落ち込んだ後、気持ちを切り替えて室内を再び歩き回る。入口付近にあった雑誌コーナーで「ゆとり世代」を特集した日経ビジネスを見つけて読んだ。まだ入室してから40分。梅雨は時間が経つのが遅い。今日こそ銭湯へ行こう。(47)

京大病院外来棟B1ローソン

京大病院外来棟B1にあるローソン内の食事スペース。ここで勉強を試みたのだが、思った以上に快適であった。人の出入りが激しいのは難点だが、たまに美人看護師さんがやってくるのはなかなかいい。椅子は柔らかく、かなり座り心地がよかった。空調も暑すぎず寒すぎず、お腹がすいた時にはすぐにローソンで買うことができる。コーヒーの自動販売機もあるので飲食に困ることはないだろう。周りの人の話す声が聞こえてくるため、静かな場所でしか集中できないという人には勉強スペースとして向いていないかもしれない。編集員は雑音があると集中できるタイプなので、かなり勉強がはかどった。

病院内なので、患者さんばかりが利用しているのかと思っていたのだが、一般の人もかなり多いようだ。荷物を放置したまま買い物をするのは少し危険かもしれない。テスト期間中、図書館は人でいっぱいになり、座れないことが多いが、ここならそんなことはないだろう。万が一座れない場合は、1階に喫茶店や軽食店もあるので、そこを利用してみてもいいかもしれない。

あくまでも病院内の施設なので、患者さんたちの迷惑にならないような利用を心がけたい。長居して勉強をしていると奇異の目で見られるのは必至であると思われるが、我こそはという猛者は是非どうぞ。(空)

教育学部ラウンジ

教育学部ラウンジは附属図書館の北にある教育学部本館内にある。教職課程の学生なら馴染みのある建物だろう。東側の入り口から入れば左側に小綺麗な一室が見える。それが教育学部ラウンジだ。あまり知られていないが、教育学部ラウンジは数あるラウンジや学生控室(学部ごとにたいてい一つはある)の中でも屈指の快適さを誇る。通常のイスに加えて黒革の高級感あるソファー、日光を取り入れられる窓、議論に使用可能なホワイトボード。勉強に疲れたときのために湯沸かしポットや電子レンジ、自動販売機を備えている。エアコンもあり非常に快適な空調だ。調査に用いたデジタル式温度・湿度調査機が「Comfort」を表示し、同時ににっこりマークが点灯するほどである。日当たりが悪く薄暗い某法経東館のラウンジとは大違いだ。ホワイトボードもあり、勉強より会議場所として利用する人の方が多いかもしれない。百マス計算を試みた結果、11分12秒という冴えない数字に。(鴨)

吉田南総合館中庭ベンチ

人類の英知は日進月歩し、それに関わろうとするなら、私たちも合わせて自らの知識を常に拡充・訂正し続けなければならない。何という無間地獄。そんな苦行にもなりかねない果てしない活動に嫌気がさしてしまっても仕方が無い。まったくの無機質で冷たいコンクリートの塊の中ならなおさらである。快適な室温に保とうとするあまり健康を害する空調や、鉛筆や紙が動く音でさえ気になってしまうほどの静けさ。そういったものから逃げ出したくなるのは道理だ。そこに思い至ってしまった私たちは実際に休憩という名の避難地に逃げ込むのだが、最終的には学習活動の放棄か地獄への帰還という二者択一に迫られる。

しかしここに第3の選択がある。問題なのは閉鎖された空間である。その圧迫感が私たちを学習・勉強というものから遠ざけるのだ。というわけで、野外で勉強できるような空間はないものかと大学中を駆けずりまわって探してみると、吉田南総合館の中庭という絶好のロケーションが見つかった。東館と南館の間にあるベンチとテーブルだ。植木の屋根付きで、日差しも避けられる上、蒸し暑い7月でも涼しげな風を感じる。少し前にもてはやされたマイナスイオンとやらが目に見えそうだ。しかも土と草の匂いが落ち着いた雰囲気をさらに高めてくれる。勉強に疲れたなら周囲を通る人々を観察したり鳥の声に耳を澄ましたりするのもいいだろう。まったくもって理想的な勉強スペースである。

しかし、決定的で致命的な問題点を挙げるとするならば、降雨に弱いという一点につきよう。一度雨が降ると、当然ながら足元から椅子、テーブルに至るまで全てが阿鼻叫喚の有り様に変貌してしまう。こうなったら仕方がない。私たちはすごすごと室内の地獄に帰るしかないのである。(書)

話せる図書館―環on

名は聞いたことがあるけれど、どこにあるのかは知らなかったという読者もいるだろう。吉田食堂と生協の間に位置する人間・環境学研究科棟内に、この「環on(わおん)」は存在する。ここは「話せる図書館」というコンセプトのもと2008年にオープンした、比較的新しい自習室である。

入り口からして図書館らしからぬ雰囲気、カフェやバーを思わせる洒落た内装に、初めて立ち入る人が驚くことはうけあいだ。それほど広いスペースではないが、スタッフが常駐しており、トラブルがあった時なども安心である。無線LAN完備、ノートパソコン貸出などの施設サービスも充実している。飲食は基本的に禁止だが、ふた付きの飲み物なら許可されているので困ることはないだろう。

肝心の学習環境だが、特別なコンセプトに基づいている以上、人によって大きく評価が分かれるだろう。薄暗い中で作業をするのが苦手な人にとっては、このバーのような雰囲気は落ち着かないに違いない。一方、いわゆる普通の「自習室」では周りの空気に気圧されるという人、個人用パソコンの使用に気兼ねしてしまうという人には、「環on」を利用してみることをお薦めする。かく言う記者は前者のタイプだが、ここでタンブラーを片手に堂々と本を読むような学生にささやかな憧憬を抱いているのも事実である。

いずれにしても、現在使っている学習スペースに物足りなさを感じている人は、ぜひ一度足を運んでみてはいかがだろうか。少なくともここは、「京大内にこんな場所があったんや…」と不思議な気分にさせてくれるところである。 (薮)

本紙に写真及び表掲載

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