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日高敏隆・名誉教授 死去

2009.12.06

動物行動学の第一人者として知られる日高敏隆名誉教授が11月14日、肺がんのため死去した。79歳だった。

日高氏は東京都生まれ。東京大学理学部動物学科、同大学院を卒業後東京農工大教授などを経て75年に京大教授に就任した。当時欧米を中心として行われていた動物行動学を日本に紹介し、82年には日本動物行動学会の設立に尽力した。89年度からは理学部長を務め、93年の定年退官後は滋賀県立大学の初代学長などを歴任した。

専門は昆虫の性フェロモンの研究などで、ローレンツの「ソロモンの指輪」やドーキンス著「利己的な遺伝子」など動物行動学についての訳書を手がけ、日本に紹介した。一般向けに書かれた「チョウはなぜ飛ぶか」「春の数えかた」などでも知られていた。

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