農学研 京大ブランド牛 市場と協定 昨夏上場、出荷拡大へ
2023.04.01

澤山研究科長、長谷川市場長ら=市場内会議室
紅牛として初めての上場は昨年8月に実現した。京丹波町にある農学研附属牧場で生まれ育ち、A5など上位の格付けを持つ。その2点を満たした黒毛和牛のみが、旧制三高の寮歌にちなんだブランド名で市場に並ぶ。初競りでは同市場の平均を上回る価格で落札されている。
附属牧場では、研究の一環で遅くとも70年代から和牛を市場に出してきた。4年前から独自ブランド化を進め、昨年1月に商標登録した。研究の蓄積で向上した肉質は8月の上場以前から好評で、昨年出荷した22頭のうち1頭以外は上位等級に格付けられた。牧場の技術職員によると、数年後をめどに年50頭の出荷を目指すという。
調印式で澤山茂樹研究科長は「これまでもデータ収集などで協力を得てきた。連携を発展させ、持続可能な畜産を目指す」と述べた。市場の代表取締役を務める駒井栄太郎氏は、「紅牛が市場に根づくよう協力していく」と意気込んだ。