企画

京大近所探訪VOL.3 永観堂禅林寺(京都市左京区)

2021.06.01

京大周辺のおすすめのスポットを紹介する本コーナー。大学での勉強や研究に疲れ、ふとどこかへ出かけたくなったとき、このコーナーが行き先を選ぶ参考になれば幸いだ。(編集部)

梅雨入りが宣言されて間もないにもかかわらず、夏の到来を予感させるように太陽が照りつける5月の某日、永観堂禅林寺を訪れた。

永観堂禅林寺は、平安神宮からさらに東に進んだ大文字山の麓にある。住宅街に面した総門をくぐり境内を抜けると、諸堂入口から御堂へ上がることができた。建物はいくつかの御堂が廊下で繋がった造りをしている。それぞれの御堂の中には、趣の異なるいくつかの仏像や仏教美術が収められていた。中でも、上体を捻ってこちらに振り向くポーズをとった「みかえり阿弥陀」が有名である。

御堂の周りには、手入れされた自然が豊かに見られた。中庭の池には鮮やかな赤色の鯉が泳いでおり、池を取り囲むようにして青々とした草木が茂っている。気持ちのいい自然に囲まれながら仏教的なモチーフに触れて、日ごろ忘れている静かな心を思い出すことができた。

禅林寺は863年に寺院としての公認を得た歴史ある寺で、浄土宗西山禅林寺派の総本山とされている。拝観料は、大人600円・小中高生400円。家に篭りきりの生活で気持ちが塞ぐ時には、禅林寺を訪れて、信仰と自然の中に心安らぐ時間を過ごしてはどうだろうか。  (桃)

永観堂禅林寺
京都市左京区永観堂町48
京都市営バス「南禅寺永観堂道」下車 徒歩3分

関連記事