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吉田寮 京大の対応に声明発出 「建替の既定路線化 容認できず」

2026.09.16

吉田寮自治会は8月5日、吉田寮現棟をめぐる京大の対応を批判する声明を発出した。声明は、京大が7月末に実施した記者説明会と敷地転用に関する全学向けアンケートを受けたもの。寮自治会は声明で、「建替方針の既定路線化は到底容認できない」と改めて強調し、全学アンケートを「公平性を欠いている」と批判した。

吉田寮現棟をめぐっては昨年8月、大阪高裁で寮生と京大の間で和解が成立。京大が「耐震工事(建替工事を含む)」を5年以内に完了するよう努めることが決められた。今年3月末には和解に則り寮生が現棟を一時退去。4月には京大が、現棟を「歴史的経緯に配慮しつつ建て替える」と発表した。京大は7月28日に、全ての学生・教職員を対象に「吉田寮現棟敷地活用に関するアンケート」を開始。翌29日、本紙の求めに応じる形で建替方針について記者説明会を実施した。

寮自治会は声明で、建替方針に対する寮自治会の抗議を京大が「真摯に受け止めず、対話を再開しない」とし、「建替方針の既定路線化は到底容認できない」と改めて強調。7月末の記者説明会における國府寛司・学生担当理事の「高層化などで敷地を縮小しつつ現棟と同規模の収容定員を維持できる」という案に対しては、建替方針の「歴史的経緯に配慮」との整合性を指摘し「当局の方針にさえ整合していないのではないか」と疑義を呈した。また、これまでの京大の対応を「実地調査やそれに基づく検討を経ていない」とし、「独断専行の極み」と非難した。これについて京大は、本紙の取材に対し「大学として必要な調査や検討は適切に行ってきた」と述べた。

京大が実施した全学向けアンケートについて寮自治会は、「全学への意見聴取を行うこと自体は否定しない」と一定の評価をしたものの、「当事者の意見を数ある意見のうちのひとつとして矮小化しようとするもの」と指摘。建替を前提としたアンケートを「公平性を欠いている」と問題視した上で、自由記述回答に対する京大の応答が「約束されていない」とし、「アンケートを対話の代替とみなすことはできない」と主張した。また、京大が外部メディアへのアンケート内容の転載を禁じている点について、「なぜ学外者からの検証を妨げようとするのか理解に苦しむ」とした。京大は、転載の禁止は「外部からの影響により回答や京大の意思決定において中立性が損なわれることを防ぐため」と説明している。

8月27日には京大がホームページで、寮自治会の入寮募集に関する声明を発出した。声明で京大は「『吉田寮自治会』を自称する団体に対し、本学が入寮募集を委託した事実はない」とし、「入寮することは本学施設を不法に占有するものであって到底容認できない」と述べた。これを受けて寮自治会は声明で「複数の誤解を招く表現・誤謬を含む」と応酬し、改めて対話を求めた。

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