ジャワ原人も「未熟な赤ちゃん」産んだ!? 「頭骨の歪みは『人間らしさの刻印』」
2026.09.16
東大総合研究博物館の海部陽介教授、京大理学研究科の森本直記准教授らによる研究グループは、ジャワ原人やフローレス原人がヒトと同様に「未熟な赤ちゃん」を産んでいたと指摘した。同グループによると、この発見は母親の難産や、出生と育児における協力行動といった「人間らしさ」の理解に大きな意味を持つという。
ヒトの赤ちゃんは自力で立って歩けるまでに約1年かかるなど、他の霊長類の赤ちゃんに比べると未熟であると言われ、その説明として「生理的早産」という考えが存在する。これは、人類は直立二足歩行をする関係で骨盤の幅や母親の産道サイズ、出産時の胎児の脳サイズに制限が生じ、進化の過程で、脳が成長しきる前の未発達の赤ちゃんを出生するようになったという考えだ。
研究グループでは、人類の進化のどの時点で生理的早産が始まったか探ろうと、「変形性斜頭」に注目した。これは、頭骨と頸部の未熟さによって、床に寝かされた赤ちゃんの頭が重力で歪み、その歪みが成人まである程度は保持されうるという現象。出生時の未熟さは生理的早産の一側面と言えるため、同グループでは、大きな歪みを示す頭骨は生理的早産を経験していると推定。その上で、総計1500以上の大型類人猿とヒトの頭骨の歪みの程度を比較したり、原人の化石頭骨の歪みを定量したりした。
その結果、ジャワ原人2個体とフローレス原人1個体において、ヒトの赤ちゃんと同様に、変形性斜頭を確認。これらの原人がヒトと同様の出生パターンを進化させていたと結論付けた。
なお、生理的早産によって、母親と胎児は難産というリスクを抱えるようになり、産婆のような協力行動の必要性や、未熟な赤ちゃんを守るために父親が育児に参加するといった共同育児が発達したとされる。そのため、研究グループは生理的早産の起源を探究することが、「人間らしい一連の行動の起源」の探究にも繋がると指摘した。海部教授は、「頭骨の歪みは『人間らしさの刻印』である、というのがこの研究の1つの結論」とコメントした。
研究成果は7月に、学術雑誌「Proceedings of the Royal Society B」に掲載された。
ヒトの赤ちゃんは自力で立って歩けるまでに約1年かかるなど、他の霊長類の赤ちゃんに比べると未熟であると言われ、その説明として「生理的早産」という考えが存在する。これは、人類は直立二足歩行をする関係で骨盤の幅や母親の産道サイズ、出産時の胎児の脳サイズに制限が生じ、進化の過程で、脳が成長しきる前の未発達の赤ちゃんを出生するようになったという考えだ。
研究グループでは、人類の進化のどの時点で生理的早産が始まったか探ろうと、「変形性斜頭」に注目した。これは、頭骨と頸部の未熟さによって、床に寝かされた赤ちゃんの頭が重力で歪み、その歪みが成人まである程度は保持されうるという現象。出生時の未熟さは生理的早産の一側面と言えるため、同グループでは、大きな歪みを示す頭骨は生理的早産を経験していると推定。その上で、総計1500以上の大型類人猿とヒトの頭骨の歪みの程度を比較したり、原人の化石頭骨の歪みを定量したりした。
その結果、ジャワ原人2個体とフローレス原人1個体において、ヒトの赤ちゃんと同様に、変形性斜頭を確認。これらの原人がヒトと同様の出生パターンを進化させていたと結論付けた。
なお、生理的早産によって、母親と胎児は難産というリスクを抱えるようになり、産婆のような協力行動の必要性や、未熟な赤ちゃんを守るために父親が育児に参加するといった共同育児が発達したとされる。そのため、研究グループは生理的早産の起源を探究することが、「人間らしい一連の行動の起源」の探究にも繋がると指摘した。海部教授は、「頭骨の歪みは『人間らしさの刻印』である、というのがこの研究の1つの結論」とコメントした。
研究成果は7月に、学術雑誌「Proceedings of the Royal Society B」に掲載された。
