ニュース

〈Topic ’26〉木造舟でたどる伏見の歴史 濠川をめぐる「伏見十石舟」

2026.07.01

〈Topic ’26〉木造舟でたどる伏見の歴史 濠川をめぐる「伏見十石舟」

船乗り場付近に停泊する木造舟

かつて大阪と京都をつなぐ水運の要所として賑わった伏見のまち。江戸時代には輸送船の三十石船などが行き交い、酒造りに支えられた商業が栄え、今でも濠川沿いには多くの酒蔵が残っている。伏見観光協会が実施するツアー「伏見十石舟」では、その由緒ある街並みを木造舟に乗って観光することができる。

長建寺近くの船乗り場から出発し、ゆっくり宇治川派流を下り、ガイドの案内を楽しみつつ伏見港を目指す。紫陽花に彩られた川辺と白壁板張りの酒蔵が調和する穏やかな風景は、なんとも趣深い。

伏見港では、濠川と宇治川をつなぐ水路の水位を調節するために使われた三栖閘門を見学できる。昭和初期に建造された三栖閘門は、蒸気船が行き交う宇治川の水運を担い、30年ほど稼働したが、ダムの建設や陸上輸送の発達により、使われなくなってしまった。江戸の風情と近代土木技術の遺産が並ぶ伏見港は、時代を超えたノスタルジーを感じさせる。

6月も終わりを迎え、気温が上がりだんだんと夏の気配を感じる季節になってきた。京都の夏は暑い。自宅で涼んでいるのもいいが、水を含んだ柔らかな風を浴びながら夏の京都を楽しんでみるのもいいだろう。(椒)

関連記事