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特色入試 理学部 数理科学入試を廃止へ 対策広まり「多様性」確保困難に

2026.06.16

特色入試 理学部 数理科学入試を廃止へ 対策広まり「多様性」確保困難に

26年度理学部特色入試における各方式の定員

京大は3月17日付で、2028年度入学試験から、理学部特色入試の数理科学入試を廃止すると発表した。京大は、本入試に特化した受験対策が広まった結果、「一般選抜では測りきれない能力を持つ多様な人材の確保」が難しくなったためと説明する。廃止に伴い、一般選抜の定員を5名増員する。京大によると、今回の廃止は女性募集枠設置と連動して決定したものではない。代替となる選抜実施について、現時点で具体的な予定はないとした。

数理科学入試は、「特に数理科学の分野において極めて優れた才能と強い関心を持つ」学生の選抜を目的に、16年度入試で「理学部特色入試」として開始した。9~16倍の倍率を推移し、26年度までに56名が入学した。理学部は、本入試の入学者の学修・履修状況や志願者・合格者の動向などの継続的な分析を通して、「一般選抜の入学者との違いが、多様性という観点から明確に示しにくくなっている」と認識しており、25年度前半から制度の見直しを具体的に開始した。

本入試では、提出書類による第1次選考、数学に関する筆記試験および口頭試問による第2次選考を行い、共通テストの成績が概ね7割以上の者を最終合格者とする。京大は、筆記試験の過去問の蓄積や受験体験記等の受験情報の共有などによって体系的な受験対策が定着した結果、制度開始時に想定していた「通常の選抜では見いだしにくい突出した才能や独自の志向を評価する」という枠組みが機能しづらくなってきたとの認識を示した。

京大によると、選考で重視する「多様性」とは、出身地や性別などの属性に限られるものではなく、「一般選抜では測りきれない資質、学問的関心、思考の特性、能力の発揮のされ方」を含むと説明する。

京大によると、今回の廃止は、女性募集枠の設置などの理学部におけるジェンダー平等推進の取組と連動したものではなく、別個の制度見直しとして行ったものだという。

発表資料の中で、京大は、女性募集枠の物理学・数学入試など特色入試を活用して「志願者の受験機会を確保する」と述べた。男性の志願者の受験機会を十分に確保できない可能性について、京大は、「数理科学分野を志向する男性の志願者についても、一般選抜を通じて理学部に入学」できるとし、継続的な分析を踏まえたうえで、本入試の廃止が男性の志願者から「入学・学修の機会を奪うものだとは考えていない」と答えた。

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