文化

多様なインディーゲームを世界へ 「BitSummit」今年も京都で

2026.06.01

多様なインディーゲームを世界へ 「BitSummit」今年も京都で

試遊ブースは活況を呈していた

5月22日から24日にかけ、みやこめっせ(左京区)で、個人・少人数により低予算で開発されることを特徴とする「インディーゲーム」を扱う展示・試遊会「BitSummit PUNCH」が開催され、国内外から多くのゲーマーが訪れた。

BitSummitは毎年京都で催され、今年で14回目。インディーゲームのイベントとしては国内最大規模で、多様な国籍・プラットフォーム・ジャンルの作品が一堂に会する。今年の出展数は496に上り、3日間を通じて6万8千人以上が来場した。インフルエンサーやVチューバーらが登壇するステージイベントのほか、テーマに従って短期間でゲームを制作する試みであるゲームジャムの授賞式なども行われた。

今年のゲームジャムの出品作品のひとつ『デュアルサイトディフェンス』(岐阜大学デジタル創作サークル)は、2人プレイ専用のVRゲーム。敵の「ゴースト」と「デーモン」を倒す一人称シューティングゲームで、片方のプレイヤーは前者が見えるが後者を倒せず、もう片方は後者が見えるが前者を倒せない。それゆえ、敵の位置をピンで指し示したり、声をかけたりして連携せねばならない。編集員2人で実際にプレイしてみると、ピンで指す操作が難しく、「ホントはもうちょっと上!」など、声かけでそれを修正するという楽しさがあった。

『クワイエット急行909号室』(STUDIO 909)は、3D空間として表現された列車の中を歩き、乗客たちと交流していくアドベンチャーゲーム。車内での旅は何度もループし、そのたびに現れる乗客や列車の内装が変化する。クリエイターのKazuhide Okaさんによると、繰り返しプレイすることで物語の全体像が見えてくるというスタイルを採用することで、限られた費用で作ったゲームながら長く遊べるように企画したという。行動できる範囲を列車の中に限定したのも経済的な理由からだといい、インディーズならではの悩みをゲーム性へと昇華した作品だ。

『黒くないカギで開かないドアはない』(Marvelous)は、現役京大生でクリエイターのZeFさんが開発した。もとはフリーゲームサイト「Unityroom」のゲームジャム企画で発案した作品で、文章に「ない」を足したり引いたりしてゴールを目指すパズルゲーム。「この文は正しくない」とパラドックスの文を作ると文自体が消えるなど、論理を弄んだ独特のギミックが面白い。

BitSummitの期間中はゲームとそのプレイヤー、クリエイターがひしめき、さながらフェスのような雰囲気を醸す。インディーゲームに興味がある人も、もっぱらA級タイトルだけという人も、思わずインディーズに食指が動く催しだ。(轍)

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