新しい「DNAフレーム」で成果 杉山教授・遠藤准教授ら(2010.02.16)

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物質―細胞統合システム拠点(iCeMS)は、1月15日、DNAナノ空間(ナノは原子や分子の大きさ程度)にて「メチル転移酵素」(基質間のメチル基移動を触媒する)がDNAと結合する反応をコントロールしたり、それをリアルタイムで直接的に観察することに成功したと発表。研究は遠藤政幸・iCeMS准教授、杉山弘・同教授(理学研究科教授兼任)らのグループによる。

研究グループは、一本鎖DNAウイルス配列を合成オリゴヌクレオチド(長さの短いDNAなど)で折りたたむという「DNA折り紙法」で、塩基対64個(直線状に張る)と塩基対74個(ゆるませる)の2本のDNAを用い、平面状に固定した「DNAフレーム」という金型を作製。これを使って「メチル転移酵素」がDNAと結合する反応を、高速原子間力顕微鏡(AFM、溶液中で「生きた」タンパク質の観察が可能)によって直接的に観察した。

その結果「メチル転移酵素」は、直線状に張った塩基対64個のものよりも、ゆるんだ状態の塩基対74個のDNAに優先的に結合。メチルがくっつきやすくなったことも明らかになった。

これまでの研究で、DNA鎖を折り曲げると「メチル転移酵素」が作用すると分かっていた。杉山教授らの研究実験により、今回使用したような「DNAフレーム」を用いると2本鎖DNAの張力が制御できるので、酵素反応もコントロールできることが示された。
今後は様々な系に利用できる可能性が期待されるという。

この研究論文、「Regulation of DNA Methylation Using Different Tensions of Double Strands Constructed in a Defined DNA Nanostructure」は米国科学会誌(Journal of the American Chemical Society)のオンライン版1月15日号に掲載された。

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