若手支援の必要性訴える 院生らが事業仕分けに抗議(2009.12.16)

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教育・研究関連事業への相次ぐ「見直し」や「予算削減」判定が注目を集めた政府行政刷新会議の「事業仕分け」であるが、このうち若手研究者支援プログラムの予算が「削減」とされたことに関連して、京大の院生が抗議の声を上げ始めている。

理学研究科博士課程に在籍し、食肉類の歯の研究をしている浅原正和さん。事業仕分けの場で評価員が若手研究者支援費について「ポスドクの生活保護」とするコメントがなされ、しかもそれが否定されぬまま記録に残ってしまった事に危機感を感じたという。こうした支援費は研究の現場を支える若手研究者の経済的な支えとなっているからだ。

当事者である院生自身が声を上げなければならないと、今回の活動を思い立った。文科省のパブリック・コメントに意見を出すという方法もあったが、周囲の人たちにもそれが誤解だということを知って欲しく署名・意見書の形式にしたという。所属サークルの友人らと共に署名集めを開始したのは今月の7日。当事者の声を集めることが大事と考え基礎科学系の大学院生に対象を絞った。10日までのわずか5日間の間に研究室を回るなどして208名分の署名が集まった。この間「削減されるようなことがあれば生活に困る」などといった切実な声が寄せられたという。

集めた署名は翌日から京都府内にある各政党の本部と、前原誠司衆院議員の事務所に提出した。この活動が予算に影響を与えられるかは微妙としながらも、今回の活動はとりあえずこの署名のみだが、今後は別の形で院生が置かれている現状を考えるような活動も出来ればと話している。詳細は「大学院生有志による事業仕分けへの意見書」
  • http://book.geocities.jp/kamonomanatei/jigyoushiwake.html
  • まで。

    人間・環境学研究科文化人類学教室に所属する院生を中心とした署名活動もなされた。幅広い人たちにこの問題を知って欲しい、と立場を問わず署名の案内をし、こちらも12月1日から10日までという短期間ながら、院生間のメーリングリストで呼びかけを行なうなどし、全国大学の若手研究者766名ほか学部生や市民766名の計1562名分の署名を集めることが出来た。15日に東京の民主党本部に提出した他、文科省副大臣とも面談をした。「学会名での抗議声明は数多く出されたが、そこに若手研究者の生の声が反映されていなかった。自分たち自身の声を上げなければと感じた」と語る。こうした運動を今までした経験がなくが無く、署名の集め方を始め、プレスリリースの流し方、議員に会うアポイントメントの取り方などいずれも初めてのことで苦労したそう。まだ始まったばかりだがこれからも、例えば学部生にも署名の呼びかけ等したかった何か継続的な取り組みをしていければと考えている。詳細は
  • http://www.anth.jinkan.kyoto-u.ac.jp/
  • まで。

    大学院生は研究を個人や研究室単位でしており、同一学問分野での研究室交流こそされるようになってきたものの、横の交流やネットワークはこれまで殆ど無かったという。その意味で今回の事業仕分けは、今までつながりの無かった院生同士が学問全体の利害をともに考え、現場の人間として声を上げるようになったという効果をもたらしたと、署名活動を行なった院生の一人は話している。これら院生の取り組みが今後どのように発展していくのか注目されるところだ。

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