“美的センス”磨け 長尾元総長、桂で講演(2009.12.01)

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工学研究科で11月13日、元京都大学総長の長尾眞・国立国会図書館長が招かれ講演した。『知識はわれらを豊かにする―多様な世界をつなぐ電子図書館―』と題して桂ホール(桂キャンパスBクラスター)で講演し、学生・市民ら約200人が耳を傾けた。

長尾氏は、長年の夢であった電子図書館構想が実を結びつつあることや、東洋的な全体把握・美的センスの重要性を話した。

創造力の基礎には連想能力があり、連想の基礎となるのは知識である、知識を活用するために図書館が必要、と語った。資料のタイトル検索ができても内容を見ることができない現状について「世界中どこでも同じ悩みを抱えている」。解決するために料金制の閲覧システムを提案した。

電子図書館の発展は、長尾氏らが約20年前に京都大学で発足した「電子図書館研究会」に始まる。1996年ごろから国内外で電子図書館が構築されるようになり、京都大学では97年に電子図書館システムが完成。講演では、国立国会図書館の取り組みとして「あと2年くらいで、1968年までの本を全部電子化して読める」と報告した。

デジタルだけでなくアナログな営みの有効性も指摘する。検索語が思いつかない時には「専門家どうしの対話で出てくる」「対話を大切に」。

また、「簡単な問題に分けて考える」西洋的な分析手法の限界を話した。「経験知で全体を直感する」東洋的な全体把握の手法も大切とし、既に機械翻訳などの分野で活かされていると紹介した。

最後に美的センスの重要性を話す。数学を端的な例とし、「知識を超えた美的感覚・美的直観」を磨くことが、他人の魂を直接振るわせるような良いものをつくる基礎になる、と訴えた。

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