国連エイズセンター開設

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 九月十四日、京都大学医学研究科社会疫学分野に、国連合同エイズ計画(UNAIDS)の協力組織「共同センター」が世界で初めて発足した。国連は、世界規模で感染が拡大しつつあるエイズ対策を進めるため、共同センターを指定している。

正式名称「社会疫学的HIV研究に関する国連合同エイズ計画共同センター」は、先月開設され、センター長には京都大学医学研究科社会疫学分野、木原雅子助教授が就任した。
木原助教授らは、疫学に社会学やマーケティングの手法を取り入れた社会疫学という新たな方法論により、これまで国内で膨大な行動疫学調査を行い、若者の HIV予防研究で成果を挙げてきた。国連合同エイズ計画(UNAIDS)は、木原助教授らの実績を評価し、共同センターとして九月一日付で指定した。同セ ンターは九月十四日医学研究科医学教授会で承認発足。アジアや日本を中心にエイズ予防研究、対策に取り組む。
UNAIDSは、地球規模のエイズ対策を指導する国連組織で、世界二十二カ国の代表、関連国連組織、患者・感染者団体を含む五つのNGOで構成する。共 同センターはUNAIDSが特に重要とみなす分野の活動を協力、推進する。過去に世界四十四カ所で設置されたが、地域に欧米への偏りがあることや、成果が 不十分であることから、〇二年全ての指定が取り消される。〇三年条件を見直し、〇四年から新たに指定が始まった。新たな設置要件のもとでは、設置基準を明 確にした上での詳細な事前レビューを行い、設置後は定期的な報告義務を課し、三年ごとに指定を見直すといった改善がなされた。京大の指定は新体制になって から世界で最初のもの。
UNAIDSによれば、世界のHIV感染者は〇五年末時点で三千八百六十万人。うち東アジア地域は六十八万人だが、〇三年からの増加率は二十一%と世界 で二番目に高く、爆発的な流行が懸念される。             共同センターでは、すでに日本や中国の若者、イランの薬物使用者について疫学的調査を始めているほか、予防プログラムの開発、国 際研修による人材育成、情報発信を進める。また、来年にも東アジア各国の専門家との間でネットワークを立ち上げ、京都で二年に一回国際シンポジウムを開 く。「予防対策はそれぞれの国の社会、文化に則したものでなければ効果が望めない。国際研修でも参加者が母語で理解できるよう考慮する」と話すセンター長 の木原助教授は、欧米主体で進められてきたHIV対策を見直し、地域に対応した多様なアプローチを模索する重要性を訴える。
今後は京大につづき、米英中などで計五カ所が指定されるという。なお、UNAIDSから共同センターに活動資金が支給されることは基本的にないが、特に重要と認められた活動には資金援助が行われる。

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