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iPS特許ライセンス、条件変更へ アカデミアジャパン新方針

2009.10.18

京都大学の保有する知的財産管理会社・iPSアカデミアジャパン(京都市上京区)は、非営利研究機関から民間企業へのiPS細胞(人工多能性細胞)提供に関する新・特許ライセンス方針を発表。この方針でiPS細胞の基礎研究が非営利研究機関だけでなく民間企業にも広がることが期待される。

京都大学はiPS細胞の提供を民間企業に対しては有償(ライセンス登録)、他の非営利研究機関に対しては無償で行っているが、特許を実施許諾する同社は今のところ、京都大学以外の非営利研究機関(国内)がさらに民間企業にiPS細胞を提供することを認めていない。

新方針によると、特許ライセンスを受けた民間企業は京都大学以外の非営利研究機関からもiPS細胞の提供を受けられるようになり、また特許ライセンスの条件変更とともに京都大学のiPS細胞の提供料金が引き下げられたりする予定。

方針発表は京都大学とiPSアカデミアジャパンとの協議・合意のうえ行われ、提供の変更実施は11月1日から。一方、京都大学から他の非営利研究機関への無償配布に関しても、提供希望者の負担を軽減したり、新しくマウスiPS細胞3種類の配布を始めるなど、さらなる国内のiPS細胞研究加速化を目指す。

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