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木村利栄理論物理学賞 理・早田准教授へ

2009.10.18

9月29日、京大大学院理学研究科准教授の早田次郎氏が第3回「湯川財団・木村利栄理論物理学賞」を受賞した。授賞式とそれに伴う記念講演は、2010年1月22日に催される予定だ。早田氏は重力を含んだ統一理論の最有力候補である超ひも理論を研究している。高次元重力理論に基づくブレーン宇宙論や高次元ブラックホールについて多くの優れた業績を挙げており、今回の受賞に至った。特にブレーン宇宙の分野では、東京大学理学部宇宙理論研究室の小山和哉氏と共に、解析的、数値的手法によってブレーン宇宙の摂道の全体像を明らかにした、様々な研究者による一連の研究の源流を作り上げた。

同賞は、広島大学名誉教授であった故木村利栄氏の遺産の一部によって、財団法人湯川記念財団が設立した。木村氏は重力・時空理論、場の理論、その周辺の基礎的理論研究に多大な功績を残している。同じ分野で業績を挙げ、今後も活躍が期待される研究者を表彰するのが目的だ。

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