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入試選抜要綱発表

2006.09.16

京都大学の二〇〇七年度学部入試要綱が発表された。一部を除く全ての学科で後期試験が廃止されたほか、教育学部では理系にも門戸が開かれる。
教育学部は今年度まで定員六十名全員を文系から募集してきたが、来年度より、うち十名を理系の枠として設ける。入試は現在の総合人間学部と同様、文系・理系に分けて行われる。

【後期試験のゆくえ】

京都大学は約二十年間にわたり学部入試を前期・後期に分割して行なってきたが、来年度入試より、医学部保健学科を除く全ての学部・学科で前記試験に一本化する。
理由の一つには、後期試験が実質的に前期試験の敗者復活戦と化してしまい、前期と異なる切り口で多様な人材を募集するという従来の趣旨が達成しづらく なってきたことがある。また理念の不達成に加え、入試業務を行なう労力面でも「後期実施の労力に見合うだけの生徒が入ってこない」(教授)という事情があ る。
京都大学の後期が原則的に廃止されたことによって、「(有力な併願先である)大阪大学後期の難度上昇が予想される」(予備校関係者)という。また京都大学の発表をうけてか、東京大学も後期定員を大幅に縮小してゆく方針であり、廃止に近い状況となる。東大・京大など難関大学の前期重視により、逆に後期定員 を拡大する国立大学も出始めており、結果的に一昔前の「一期校・二期校」に近い体制が復活する可能性がある。