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京大、財務戦略などに民間人起用

2006.07.01

京都大学は七月一日付けで、キャリア・サポートセンター長に「毎日コミュニケーションズ」前海外事業本部事業部長の鱸淳一氏(五〇)、財務戦略・分析課長に松下電池工業前常任監査役の西野肇氏(六〇)を採用した。京都大学が民間から課長相当職に採用するのは初めて。
キャリア・サポートセンターは今年四月に厚生課から独立したが、センター長は空席になっていた。三月に公募を行い、三十九名の応募者から書類選考と面接 で鱸氏が選ばれた。鱸氏は就職情報サービスを提供する「毎日コミュニケーションズ」に昭和五十六年に入社し、就職情報誌の編集長などを務めた。人事担当の 木谷副学長は「就職問題の分野のベテラン。本人は、(学生の就職問題についての)京都大学モデルと言うべきものを創りたいと抱負を述べている」と話す。
財務部財務戦略・分析課長は資金運営、管理など財務戦略の企画及び財務状況の調査・分析を行う。大学の法人化に伴い、財務システムに企業の方法を取り入 れることや、財務について中長期的戦略を立てることが必要になったため、民間の経営に長いキャリアのある西野氏が選考採用された。西野氏は昭和五十四年に 松下電器工業に入社し、平成十六年からは子会社の松下電池工業の常任監査役を務めていた。
京都大学では法人化後、学内では適材が得られにくいと考えられたポストについては地方自治体や独立行政法人などからの採用を進めてきた。過去には京都 市、科学技術振興機構などからの採用の例がある。外部からの人材採用で職員の意識改革や人材育成を進め、最終的には学内でポストにふさわしい人材を育成す ることを目指す。