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Topic’09 下鴨神社で「蛍火の茶会」

2009.06.23

下鴨神社(京都市左京区)で6月13日、「第19回蛍火の茶会奉告祭」がひらかれた。同祭は毎年6月初旬、この季節に現れる蛍を鑑賞しつつ、招待をうけた市民らが重要文化財の「橋殿」「細殿」で茶席をかこむ行事。また、「神服殿」で十二単の着付けと、王朝舞や箏曲の演奏が行われ、祭りのおわりには数百匹の蛍が大籠より神社内を流れる御手洗川に放たれる。あわせて楼門前の参道に「糺(ただす)の森納涼市」として、「出町ふたば」など京の老舗が軒を並べる。

下鴨神社の糺の森は、江戸時代より京の避暑地として知られ、糺の森を流れる川の辺に茶店が建ち並び、船を浮かべた茶会のほか能(糺能)や相撲の催しが行われるなど、京の民の納涼場として賑わっていた。明治時代になり下鴨神社が国の管理するところとなると、それらの行事は次第に衰退して納涼市の姿も消えたが、糺の森の整備を機に1991年、同神社と「糺の森財団」が復活させたという。

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