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さらば尾池総長 「法人化」前後の5年間

2008.10.09

尾池和夫・前総長は9月30日、同日をもって退任するにあたり会見を行なった。2003年12月16日から4年9ヶ月半、務めた。在任中に国立大学が法人化するなど、転換期に務めたことになる。

「一言で表すと、激動の5年間」「法人化は私の中でも大きな出来事だったけれど、良き大学を潰さずにすんだ。もう少し整備してほしかった」などと振り返った。大学経営については「ボトムアップを基本としてリーダーシップを発揮する、というのは成功だった」と話す。

理学研究科長時代に朝鮮学校卒業者へ受験資格を認めたことにも言及し、感慨深そうに話した。京大生の学力低下を問われると「落ちていないと思う。低下している人もいる、というだけのこと。入学試験でも長年採点してきたけども、そんなことはない。あまり心配していない」。

退任にあたり「学生がいろんなことをやってくれる」「職員がものすごく働いてくれる」「職員をリードしてくれる理事が活躍してくれた」「好き勝手なことを言う教員が3000人いるのが大きな特長」「学生を見守ってくれる市民の目がとても暖かい」と改めて京大を評した。

今後の京大へ期待することは、と問われると「私から申し上げることは何もありません。心配していません」と言葉少なに締めくくった


(次号にインタビューを掲載します)

《本紙に写真掲載》