iPS細胞、初の国内特許 さらなる権利化目指す(2008.09.16)

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京都大学は11日、人工多能性幹細胞(iPS細胞)の作製方法に関する国内特許が成立したことを発表した。成立した特許の請求範囲は「体細胞から誘導多能性幹細胞を製造する方法であって、下記の4種の遺伝子:Oct3/4、Klf4、c-Myc、及びSox2を体細胞に導入する工程を含む方法」。京大は、「ネズミやヒトに限定していないため、特定の生物種に限定されず広く権利が認められる」との認識を示した。

山中伸弥教授(iPS細胞研究センター)らが樹立したiPS細胞に関する特許については京都大学が権利者となって出願を行っていた。2006年12月に国際出願を行い、08年5月20日にそれを上記範囲に分割して特許庁に出願した。最初の国際出願の範囲が広いため審査に時間がかかると予想され、基盤技術のみを範囲として改めて出願したかたち。

今回3ヶ月という異例のスピードで特許が成立した。同時にアメリカなど各国にも同様の分割出願をしているが成立は現在のところ日本のみ。今後、各国でも認められるか、国際特許が取得できるかなどが焦点となる。

iPS細胞の作製方法は、今回特許が認められた4つの遺伝子を導入する方法以外にも研究が進んでおり、関連技術も含めて今後特許の獲得競争も予想される。松本紘理事(研究・財務担当)も「国際出願から分割まで期間が空いていたのも理想的な特許の取得を模索していたため。今後も戦略的に権利化業務を行っていきたい」と話す。

一方、京大はあくまで「非独占型の権利化」(寺西豊・産官学連携センタ―教授)を目指すとしている。今後は今回の特許をもとにして、6月に設立された知財管理会社「iPSアカデミアジャパン株式会社」がライセンス業務を行っていくが、非営利機関に対しては無償で技術提供をしていく、とされている。医療・創薬で実用化が期待できる機関には優先的に特許発明の実施権を賦与し、「オールジャパン体制」の確立を目指すとしている。

山中教授は今回の特許成立を受けて「今回は第一歩。今後もiPS細胞の本態解明を目指し、実用化に向けた研究に全力投球していきたい」とコメントした。

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