現代の生命観とは 未来フォーラムに福岡伸一氏訪れる(2008.08.01)

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7月18日、時計台記念館百周年記念ホールで、第34回未来フォーラムが行われ、青山学院大学教授・分子生物学者の福岡伸一氏が講演した。未来フォーラムは様々な分野で活躍する京都大学の卒業生を招き、90分の講演を行う。大学主催の講演会イベントでは人気の高いもので、学内外から多くの申し込みがある。

講演では、「我々の体細胞は常に循環しており、食事などを通じてダイナミックに変化し続けている」という、著作などでお馴染みの「動的平衡状態」の考え方を紹介。内臓や感覚器など、人間の体の部分を静的なパーツとして捉えがちな現在の生物学や医学、そしてそれらを貫く生命観を批判した。脳死の問題を取り上げて、ツールとしての臓器を取り出すために、細胞はまだ多く生きているにもかかわらず定義上の「死」を設けることで、医療が「寿命」を縮めているのではないかと問いかけた。

福岡氏は1987年、農学研究科を卒業。生物学をテーマにしつつ、遺伝子組み換えやES細胞、臓器移植などといった生命現象をめぐる様々な議論にも各メディアで言及し、脚光を浴びている。昨年出版された『生物と無生物のあいだ』はベストセラーとなり、京大生協でも昨年度の年間売上第一位を記録している。

抑揚のないのっぺりとした話し方にも関わらず、耳を惹きつけてやまない講演だった。来場者の多くは以前からのファンだったようで、講演終了後もサインを求めて長蛇の列ができていた。(秀)


《本紙に写真掲載》

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