豪首相 京大で講演 核軍縮・気候変動をテーマに(2008.06.16)

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9日、就任後初めて日本を訪問していたオーストラリアの首相ケビン・ラッド氏が芝蘭会館稲盛ホールで講演を行った。核軍縮や気候変動といった地球規模の課題の解決に向け、日豪双方の協力が必要不可欠であると訴え、詰めかけた学生や市民410名が聞き入った。当日は講演の模様をモニター中継する別室も埋まるほどの盛況ぶり。講演後の質疑応答では参加者から積極的に質問が出され、首相も一つひとつの質問に丁寧に返答していた。

核軍縮については核兵器不拡散条約(以下NPT)が重要になると指摘。80年代に比べて核兵器の備蓄量は減少してきているが、NPTから脱退する国や枠外で開発を進める国もあり、体制は瓦解の危機にある。日本は94年以来、毎年国連総会に核軍縮決議案を提出しているが、首相はこれに「単に賛成する以上のサポートを続けてきた」。日豪が手を携えればNPTの完遂も可能であるとし、日本の協力を要請。NPTの更新会議を視野に、軍縮・核不拡散に関する国際委員会の設置を目指すとした。

気候変動については「我々の世代における道徳的・経済的・政治的最大の挑戦」であるとの持論を展開。「何もしない代償は、行動を起こすための負担を遙かに超えている」とし、炭素排出量を減らす努力・森林を増やす努力が必要になると述べた。

最後に首相は、いずれアジアとオーストラリアで世界のGNPの45%を占めるようになると指摘。現行のAPECでは不十分であり、包括的なアジア=太平洋共同体の設立が必要不可欠だとした。「20年前に何もない所からAPECを作り上げることができたのだから十分可能。日本とオーストラリアには共通の利害と永久的な友好関係に基づいたパートナーシップがある。ともに未来を作り上げていきましょう」と述べ、講演を締めくくった。

《本紙に写真掲載》

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