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特許料訴訟 本庶氏と小野薬品 和解 京大基金に230億円寄付

2021.12.01

本庶佑・特別教授ががん免疫薬「オプジーボ」の特許使用料を巡り、薬を製造販売する小野薬品工業を提訴した訴訟について、11月12日に大阪地裁で和解が成立した。小野薬品は解決金などとして本庶氏に50億円を支払い、京大に新たに設立される「小野薬品・本庶記念研究基金」に230億円を寄付するという。

小野薬品はアメリカの製薬会社メルクとオプジーボの特許権侵害について争い、2017年に和解した。その訴訟に本庶氏が協力しており、メルクから得られる特許使用料の分配金262億円の支払いを求め、2020年6月に提訴した。

本庶氏と小野薬品の和解成立に対して、湊長博総長は「喜ばしく思う」とコメントを発表し、創設する基金で優秀な若手研究者を育成・支援する意向を示した。基金の詳細に関して京大は、本紙の取材に「現時点で答えることはできず、発表すべきことがあれば適宜公表していく」としている。