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附属病院掛長に減給処分 通勤手当を不正受給

2021.08.01

京大は7月20日、2019年12月から2021年3月にかけて、通勤手当を不正に受給し、さらに病院に入構する際に発券される駐車券を不正に無料化したとして、医学部附属病院掛長に対し減給の懲戒処分を行ったと発表した。

京大によると、当該職員は通勤方法を公共交通機関から自家用車に変更したことを届け出ず、確認を受けた際には偽って申告し、過大な金額の通勤手当を不正に受給し続けたという。さらに、通勤に使った自家用車を附属病院の駐車場に停めたうえで、自身が所属する掛が管理する、駐車券を無料にする機械を不正に利用した。当該職員が不正に処理した金額は計12万円で、京大の職員就業規則に定める禁止行為に該当したため、処分を決めたという。

不正の事実が発覚した経緯について、京大は本紙の取材に対し、「内部からの通報に基づき、数日間、自家用車を駐車場に停めていることを現認したうえで、本人に確認したところ事案を認めた」と回答した。また、当該職員の見解については、自家用車での通勤を続けるつもりはなく、「不正なことをしていると認識していた」が、通勤届の変更が面倒で届け出なかったと説明した。現在は強い自責の念に駆られ、大学との面談の際に「本当に申し訳ない」と繰り返し話したという。本件に対して京大は、「このような事態が発生したことは誠に遺憾」と述べ、「再発防止に努めるとともに、教職員の不適切な行為に対しては引き続き厳正に対処していく」とした。