寮生側 確約の効果に触れ反論 吉田寮訴訟第7回口頭弁論(2021.06.01)

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京大当局が吉田寮現棟の明け渡しを求めて寮生を提訴した問題で、5月20日、第7回口頭弁論が京都地裁で開かれた。原告・京大が、吉田寮自治会との間で結ばれてきた確約に基づく合意内容が個々の寮生には帰属しないと主張していることに対し、被告・寮生側は、寮の執行委員長の代表性を説明し、反論した。次回の弁論は8月26日11時から京都地裁で開かれる。

弁論には、被告側から寮生と弁護団の計15名、原告・京大からは代理人弁護士3名が出席した。準備書面の確認後、寮生側の弁護士が確約の意義について陳述した。

京大は準備書面の中で、法人ではない寮自治会が京大と交渉して合意する際には、寮生が寮の執行委員長に委任する必要があると指摘したうえで、その手続きをとっていないため確約は個々の寮生に帰属しないと主張していた。

これに対し、今回の弁論で寮生側の弁護士は、原告・京大の潮見佳男・副学長(法務・コンプライアンス担当)の著書「民法総則講義」を引用し、法人ではない社団の代表者は構成員を代表できるとの記述を示した。潮見副学長の著書における解説は、広く知られたものであるとしたうえで、寮自治会が寮生を代表して締結した確約の効果は個々の寮生に帰属すると主張した。

確約の有効性を巡っては、原告・京大は、大学の中で正式な決裁を経ていないとして無効だと主張してきた。一方、被告・寮生側は、確約は有効であるとしたうえで、確約に基づく「話し合いの原則」は、訴訟法上では提訴しないことへの合意だと言えると主張した。また、提訴自体が却下されないとしても、実体法に基づけば権利濫用にあたり、請求は棄却されるべきだと批判した。さらに、退寮済みの寮生に対する明け渡し請求は法的に無意味だと指摘した。

今回の寮生側の反論について、京大は本紙の取材に対し、「係争中の事案につき、コメントは差し控える」と回答した。

寮自治会 報告集会を開催


裁判当日、京都地裁では、感染症対策のため傍聴席が44席に絞られ、約50人の傍聴希望者が列を作った。寮自治会は閉廷後13時から、京都教育文化センターにて事前予約制の対面集会を開催したほか、22日にはユーチューブのライブ配信形式でオンラインの報告集会を開いた。

オンライン報告集会では、寮生による対談形式での講演や、寮生側の弁護士による今回の弁論の説明が行われた。今後の展望について寮生側の弁護士は、吉田寮現棟の老朽化の議論を進めていく方針を示した。2005年と2012年に作成された耐震診断の報告書について、今後専門家に意見書の作成を依頼し、補修をすれば使用できる建物であることを丁寧に説明していきたいと述べた。

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